東方考察合宿

 東京でTwitterつながりの東方考察好きが集まる東方考察合宿(東方考察に関する合宿研究会)が開催されたので参加してきました。名前からしてほとんど学会のセッションみたいなノリです。はい。

 今回は第0回という事でかなり実験的要素が強かった訳ですが、かなり盛り上がったというか白熱しすぎてえらい事に。
 まず大変なのが、東方の考察と一口に言っても、やっている事もアプローチも、興味を持つ事柄も人それぞれということ。

まず顔合わせとして簡単なプロフィールや東方考察の活動紹介などをしたわけですが、参加者九名の中だけでも

  • 公式作品で描かれた東方の世界観(幻想郷)の描かれない部分(行間)を推測する。
  • 東方キャラクターの元ネタになった神話・民話的を追求する。
  • ネット上の東方コミュニティを統計的に分析する。

とやっている事がバラバラで、さらに人によってアプローチが化学技術史だったり、工学よりだったり、文学的だったりと多彩。
 また考察のポリシーにしても

  • 東方公式作品をの描写を『正しい』データとし、それをいかに説明するか
  • 東方作品も幻想郷という世界を一側面から示したに過ぎず、STG上の表現(ピチューンとか)という意味で間違った描写も存在する

という原作重視派と最大公約数的な世界観重視派が居る、という。
 要するにある事項を説明するにしても、その論証において重視する事項が人それぞれなんですね。そのため「こういう考え方もあるのか」と勉強になる事も多いわけですが、お陰で自己紹介とそこから派生した雑談だけで数時間が経過してしまったという。
 割と東方以外のネットサブカルでもネタが通じる人間同士だったという事もあって、誰かが「そろそろ3時間喋りっ放しなので休憩しませんか」というまで会話が途切れないとかザラです。

 ちなみに東方考察としてまず浮かんでくるような、「東方キャラの元ネタは〜」「○○の元ネタになった史跡を聖地巡礼〜」「どのキャラが最強か〜」といった直球なネタを考察している人はなんと皆無。主催のDieさんも言っていましたが、東方考察というジャンルの中でもキワモノ連中ばかりが集まった、というカオス状況。

 そんなこんなでメインの考察セッションが始まっても、各自が各々異なった視点から質問や突込みを入れるので非常に盛り上がりました。各人が持ち回りで準備してきたネタを披露し、体力の尽きた人間から順番にダウンしていくというサドンデス形式。自分は午前三時半でダウンしましたが、一部の人は夜通し話通した末に翌日の東方オンリー同人誌即売会に突入したとか。

 そんなこんなで普段は人と話せないような東方ネタ、古のネット界隈ネタで盛り上がる事のできた楽しい一晩でした。次回以降の開催も予定されているので、是非次も参加したいところ。

 なお合宿明けは大田区産業プラザで行われた東方オンリー同人誌即売会に顔を出し(開催期間の半分は近場のモスバーガーでダウンしていましたが)、その後は考察で一緒だった鹿島さん、即売会会場で合流した水越さんと幻想郷のモデルになったという白馬村へフィールドワークに行ってきました。こちらは別に記事にしたいですね。
 というかこの時期の白馬村、本格的なドカ雪こそ無いものの、まだ小雪のちらつく雪景色です。気温も氷点下。寒かった。

香霖堂のモデル?説のある料亭